こんにちは。
2018年もヨーロッパ滞在を計画しているKohei(@maruchan_wt)です。
2017年は5月にスウェーデン・ストックホルムをスタートし、ヨーロッパ10ヶ国を4ヶ月ほど旅しました。
以前2011年に初めてヨーロッパを旅した時は「ユーレイルパス」という鉄道周遊券を使って鉄道で旅していたのですが、2017年の滞在では費用を抑えるために主にバスで移動していました。
特に北欧など物価が高いと思われがちなヨーロッパですが、実は驚くほど安くて快適な格安バス会社がいくつもあるんです!
今回はその中から僕が実際に使った4つのオススメバス会社を紹介したいと思います!
もくじ
ヨーロッパの旅はバスがお得!
ヨーロッパを移動する交通手段は、飛行機や鉄道、バス、フェリー、BlaBlaCarなどのライドシェア、ヒッチハイクなど。
中でも安さと利便性を考えると、バスを使うのがとてもお得です!
陸路移動の場合、主な移動手段は鉄道かバスです。しかし国にもよりますが鉄道を周遊券ではなく片道切符で利用した場合、かなり値段が高くなることが多いです。
それに対しバスは同じ区間の片道でも、鉄道の数分の1の値段で済むことが多々あります。
バスを利用するメリット・デメリットをあげてみましょう!
バス移動のメリット・デメリット
<メリット>
- 値段が安い!
- 本数が多い
- ネットで簡単に予約できる
- 出発地と到着地(バスターミナル)が街の中心部にある
- 車内でwifiや充電ができる
<デメリット>
- 鉄道に比べ多少時間がかかることがある
- 高速道路を走ると鉄道より景色はよくない
- 座席が狭いことがある
ヨーロッパの街では、鉄道の中央駅は中心エリア(旧市街/歴史地区)の少し外側に位置していることが多いです(大都市はこれに限らず)。
バスターミナル(バス停)は中規模くらいの街までは鉄道駅のすぐ横にあることがほとんどですが、大都市になると別の場所にあることもあります。
バス・鉄道それぞれ一長一短あるので、その時の状況や好みに合わせて使い分ければいいと思います。
ただヨーロッパのバスは日本に比べて、値段の割にサービスや快適性がはるかに高いのは事実です!
ヨーロッパの大手格安バス会社は、規制緩和の流れを受けてここ数年で創業・参入した新興企業が多いのが特徴。
これから具体的なバス会社と、その特徴を紹介していきます!
ヨーロッパ旅行にオススメ!4つの格安バス会社
1. Flix Bus
2011年創業のドイツ企業。ドイツとその周辺国を中心にあらゆる地域を網羅し、欧州27ヶ国に展開する、ヨーロッパを代表する格安バス会社。
それまで鉄道が独占していたヨーロッパのモビリティ市場において、若さとテクノロジーで風穴を開けた、欧州長距離バス業界の風雲児。黄緑のイメージカラーが特徴。
【運行している国(提携含む)】
(公式サイトのルートマップより筆者が抽出/2017年9月現在)
【予約方法】
webサイトやアプリから簡単に予約できます。
まずは出発地と到着地、出発日から便を検索。名前やメールアドレス、クレジットカード情報など必要項目を入力して、「Pay now」をクリックすれば予約完了です!残念ながら日本語には対応していませんが、欧州各国の言語に対応しています。
注1)電話番号は入力しなくても予約できます。
注2)クレジットカード決済の場合、2.5%程度の手数料がかかります。
すぐに登録したメールアドレスに予約完了のお知らせが届くので、乗車時まで保管しておきましょう。
乗車時は添付されている予約表にあるQRコードをスマホで乗務員さんに見せるだけでOKです。プリントアウトする必要もありません。wifi無しではインターネットが使えない人は、事前に予約表をスクショしておきましょう。
【荷物】
手荷物(7kg)、預け荷物(20kg)までは無料。(通常いちいち重さを量ったりはしないので、多少オーバーしても大丈夫です。)
【特徴・車内サービスなど】
- 車体は2階建てのものや、1階のみのものがあります。座席は完全自由席です。
- 座席は他の格安バス会社に比べるとゆったり広め。
- 全車トイレと充電用のコンセント、wifiを完備。ただwifiに関しては繋がらないこともたまにあります。
- コーヒーの販売機も付いています。
- 区間によっては、予約はFlix Busのサイトから行い、実際のバスは提携している別企業のものになる場合もあります。(予約時に”Operated by 〜”という表示が出ます。)
【実際に使ってみた感想】
ヨーロッパ全域をカバーし、区間と時間によってはかなり安く移動できます。
例えば僕が利用した時はドイツ国内のライプツィヒ→ベルリンが、2時間ちょっとの移動時間で€9.9(1300円ほど)でした。
またスウェーデンでストックホルムから南部の都市マルメへは、8時間以上(600km)移動してたったの€12(約1500円)でした!
スウェーデン国鉄のSJは飛行機と同じシステムで、同じ区間でも乗る電車によって運賃が異なり、また直前になればなるほど値段も上がります。僕が調べた時は、同じストックホルム→マルメ間がほとんどの電車で13,000円以上しました。Flix Busとの価格差なんと10倍近く。特に物価の高いスウェーデンなど北欧の国においては、Flix Busの存在はかなりありがたいです。
また値段の割に車内が快適なのが◯。2階建てと1階建て両方の車体を利用しましたが、どちらも座席の幅は広めで十分でした。充電用のコンセントは窓側に一つ(2つの座席に対して)だったりしますが、座席指定がないので隣の席が空席であれば自由に充電もできて快適です。
【Flix Bus公式サイト】
2. Lux Express
バルト三国を中心に7ヶ国に展開するエストニア企業。価格、サービスともに文句なしのコスパ最強バス会社で、バルト三国の旅とは切っても切り離せない存在。各座席に付いた飛行機のようなタッチパネル式のスクリーン、無料のコーヒーなど、その安さからは考えられないハイクオリティなサービスを提供する、他の格安バス会社とは一線を画す優良企業。
【運行している国】
(公式サイトのルートマップより筆者が抽出/2017年9月現在)
【予約方法】
webサイトから簡単に予約できます。
Flix Busと同様、出発地と到着地、出発日から便を検索し、名前やメールアドレスを入力します。電話番号は必須ですが、日本の適当な番号でも大丈夫です。また座席も事前に選択できます。最後にクレジットカード情報を入力して、「pay」をクリックすれば予約完了です!日本語には対応していませんが、英語を含め7ヶ国語に対応しています。
なお早めに予約をしてCampaign priceのチケットが取れれば破格です(タリンーリガ間が最安€5)。よほど間際でなければ、Regular ticketでも十分安いです。
乗車時も予約後すぐに送られてくるメールを乗務員さんに見せればOK。プリントアウトは必要ありません。wifi無しではインターネットが使えない人は、事前にスクショをしておきましょう。
【荷物】
「手荷物1つ(5kg以内/45 × 35 × 20 cm以内)と預け荷物1つ(30kg以内/70 × 30 × 55 cm以内)は無料」、ということになっていますが、おそらくそこまで厳密ではないので、多少のオーバーは大丈夫かと思います。
Terms of ticket sales, passenger and luggage transportationより
https://luxexpress.eu/en/terms-of-ticket-sales-passenger-and-luggage-transportation
【特徴・車内サービスなど】
エストニア国内をはじめ、タリン、リガ、ビルニュス、カウナスというバルト三国の主要都市間がわずか€10以下!という破格の値段設定にも関わらず、飛行機を思わせる充実した車内サービスが特徴。
- 座席は革張りで左右・前後ともにゆったり広め。
- wifi、充電用コンセント完備。wifiは安定していてサクサク。
- もちろんトイレ付き。
- 全席に飛行機のようなタッチパネル式のスクリーン付き。インターネットやGoogle Mapsでの位置情報のほか、映画や音楽、ゲームなどが無料で楽しめる。
- コーヒー無料
- ペットボトルの水1本サービス(5時間以上の乗車時のみ)
【実際に使ってみた感想】
ラトビアの首都リガ→リトアニアの首都ビルニュスと、リトアニアのカウナス→ポーランドのワルシャワ間で利用しました。
エストニアは鉄道も安く、首都タリンからラトビアの首都リガまで鉄道も繋がっているため、僕は今回途中のタルトゥを経由して鉄道で移動しました。しかしエストニア国内においてもLux Expressは安くて便利です。
ラトビアーリトアニア間は鉄道が接続しておらず(2017年9月現在)、リトアニアーポーランド間も鉄道を使うと高いため、必然的にLux Expressを利用しました。
また同様にバルト三国を中心として、同価格帯で同様のサービスを提供するECOLINESというラトビアのバス会社もあります。こちらは実際に利用したことがないので、どういった感じかは説明できませんが、Lux Expressとともに利用価値は高いと思います。
【Lux Express公式サイト】
3. Onni Bus
http://www.onnibus.com/en/index.htm
2014年参入のフィンランドの長距離バス会社。最南部の首都ヘルシンキから北部のロヴァニエミに至るまで、フィンランド中を網羅する路線網を持つ。それまで鉄道・バスともに移動費の高さがネックだったフィンランドにおいて、常識を打ち破った革命児。イメージカラーの真っ赤な車体やwebサイトが特徴。ちなみに「Onni(オンニ)」とはフィンランド語で「幸運」の意味。
【ルートマップ】
Onni Busが運行しているのはフィンランド国内のみ。ルートマップは以下の通り。(2017年9月現在)
【予約方法】
webサイトから簡単に予約できます。英語とフィンランド語に対応。
http://www.onnibus.com/en/index.htm
赤と白が特徴的なwebサイトから、出発地と到着地、出発日を入力して便を検索していきます。
例えばヘルシンキからフィンランド第2の都市タンペレまでを少し先の日程で調べると、最安€4〜見つかりますね。約180km、2時間10分の距離でこの値段は驚異的です。ちなみに€4だと通常鉄道の4分の1以下の値段です。
次に座席の選択です。景色のよい最前列やテーブル席、足元が広い席は追加料金になっていますね。
座席を選択したら、次の画面で名前やメールアドレス、支払方法などを入力します。電話番号は必須ではありません。
クレジットカード決済の場合、カード情報を入力して「Pay」をクリックすれば予約完了です!
どの決済方法でも、決済ごとに€1の予約手数料がかかります。バスごとではなく「決済ごと」なので、いくつか予約する場合はまとめて予約した方がお得です。
乗車時は予約後すぐに送られてくるメールにある予約番号を乗務員さんに見せればOK。プリントアウトは必要ありません。wifi無しではインターネットが使えない人は、事前にスクショをしておきましょう。
【荷物】
「手荷物1つ(座席の下か棚に収まるサイズ/重さの指定は特になし)と、預け荷物1つ(標準的なスーツケースサイズ/20kgまで)は無料」となっていますが、厳密でなくても大丈夫だと思います。
Luggage Policyより
http://www.onnibus.com/EN/luggage.htm
【特徴・車内サービスなど】
- wifi完備(比較的安定)
- 充電用のコンセント付き
- トイレ付き
- 座席の前後幅が狭いので、窮屈なのが嫌な人は追加料金で足元が広い席を選ぶのがいいかもしれません。
【実際に使ってみた感想】
移動費の高いフィンランドにおいて、超低価格での移動を提供している新興バス会社です。2014年の参入とはいえ、もはやフィンランドで「格安長距離バスといえばOnni Bus!」という存在です。最安€1〜を謳っています。
フィンランド自体人口が少ない国なので、直前の予約でも満席になることはほぼありません。鉄道や既存のバス会社の数分の1の値段で移動ができることもしばしば。
【Onni Bus公式サイト】
http://www.onnibus.com/EN/index.htm
4. Polski Bus
https://www.flixbus.pl/polskibus
※2018/4/17追記
2018年4月現在、Polski Busは前述のFlix Busに統合され、予約サイトもFlix Busのものに移行しています。下記に記述する内容は統合以前のものですので、参考程度に留めおきください。
Onni Busと同じ系列の会社が運営していた、ポーランドを拠点にした長距離バス会社。2011年参入。ポーランド国内及びその周辺国を運行。他社を圧倒する低価格や利便性で、ポーランドの長距離バス市場を席巻。ポーランド国内や周辺の都市を旅する時に利用価値が高い。
【ルートマップ】
公式サイトに載っているルートマップは以下の通り。ポーランド国内とベルリンやプラハ、ウィーン、ブダペストなどのルートはPolski Bus自身の運行。それ以外に予約はPolski Busのサイトから行い、実際の運行は提携している他のバス会社が担うルートも。(バルト三国はEurolines、ドイツ国内はFlix Busの運行)
【予約方法】
基本的に上述のOnni Busと同じです。
出発地と到着地、出発日を入力して便を検索。(※地名がポーランド語名で英語名と綴りが違うので注意!)
http://www.polskibus.com/en/index.htm
便を選択。1週間先の日程で検索してみると、例えばワルシャワから南部の観光都市クラクフまでは約5時間の乗車で18zł(約560円)ほどです。ポーランドの通貨単位はzł(ズウォティ)です。1zł=約30円(2017年9月現在)
便を選んだら座席を選択し、名前とメールアドレス、決済方法などを入力。クレジットカード払いならカード情報を最後に入力して「Pay」をクリックすれば予約完了です!電話番号は必須ではないのでなくても大丈夫です。
便ごとに1zł(=約30円)の予約手数料がかかります。Onni Busと違って決済ごとではないので、まとめて予約がお得!とはいきませんが、そもそもの予約手数料がOnni Busが€1(=約130円前後)なのに対し1złと安いのでお得です。
予約サイトは英語、ポーランド語、ウクライナ語に対応しています。
乗車時は予約後すぐに送られてくるメールにある予約番号を乗務員さんに見せればOK。プリントアウトは必要ありません。wifi無しではインターネットが使えない人は、事前にスクショをしておきましょう。
【荷物】
Onni Busと同様です。
「手荷物1つ(座席の下か棚に収まるサイズ/重さの指定は特になし)と、預け荷物1つ(標準的なスーツケースサイズ/20kgまで)は無料」となっていますが、厳密でなくても大丈夫だと思います。
PolskiBus.com Luggage Allowanceより
http://www.polskibus.com/en/luggage.htm
【特徴・車内サービスなど】
- wifi完備を謳っていますが、繋がらないことも多いのであまり期待しないほうがいいです。
- 充電用のコンセント付き
- トイレ付き
- 座席の前後幅が狭いのがネック。窮屈なのが嫌な人は追加料金で足元が広い席を選ぶといいかもしれません。
- 座席の後ろに物入れがないのが残念。
【実際に使ってみた感想】
ポーランド国内の移動とベルリンなど周辺国の都市への移動に何度も利用しています。
ポーランドのどの都市でもバスターミナルに行くと、Polski Busの赤い車体が何台も並んでいるのを目にします。革命的な格安バスとして、現在ポーランドの長距離バス業界に最も浸透しているバス会社です。
※2018年4月現在、Polski BusはFlix Busに統合されています。
【Polski Bus (Flix Bus) 公式サイト】
https://www.flixbus.pl/polskibus
まとめ
いかがでしたでしょうか?
物価の高いイメージがあるヨーロッパですが、うまく格安バスを利用すれば移動費をかなり節約することができます。
特にスウェーデンやフィンランドなど物価が高い国では、超低価格で旅行ができる格安バスの存在は貴重です。
ここに挙げたバス会社はどれも日本のバス会社に比べるとはるかに値段も安く、高クオリティのサービスを提供しています。
またここで取り上げていない国でも、格安バス会社はたくさんあります。
規制緩和の流れでヨーロッパ全体で新興の格安バス会社が参入し始めたのは、ここ数年の話。「ヨーロッパの移動費は高い!」というこれまでの固定概念を覆し、競争力のある企業があっという間に市場を席巻していきました。
広いヨーロッパ。せっかく安く旅ができるようになった今だからこそ、スマートに格安バスを活用して自分なりの旅を楽しんでください!
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それでは、よい旅を!
Have a good trip !!
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